Black And Blue

1. Hot Stuff
2. Hand Of Fate
3. Cherry Oh Baby
4. Memory Motel
5. Hey Negrita
6. Melody
7. Fool To Cry
8. Crazy Mama

前作で脱退したミック・テイラーの後任が決まらないままレコーディングを開始し、前作以上に都会的な音になったアルバムです。個人的にこのアルバム以前と以後はまったく違う聴き方をしています。片鱗はありましたが前作とは同じバンドとは思えないアルバムです。このアルバム以降はストーンズじゃないと思っていて熱心に聴いていなかったのですが、聴き方を少し変えればこれもローリング・ストーンズなんだなと思えるようになりました。多少時間はかかりましたが…(汗)「Hand Of Fate」「Crazy Mama」は紛れもなくストーンズらしいロックンロールだし、名バラード「Memory Motel」は都会的なサウンドに変化したとはいえ今までのバラードに負けず劣らずの名曲だと思います。そしてこのアルバムにおいて個人的に重要だと思う曲はとカヴァー曲の「Cherry Oh Baby」です。おもいっきりレゲエの曲なんですが、キースにとってレゲエは彼のスタイルを考えると必然的に通る道だったのかなと思います。レゲエの独特の裏を強調するノリとキースが持っている独自のリズム感がこの曲でピッタリと重なり合った事でよりいっそう彼のリズムギターがカッコよくなっていったと思います。順序が逆になりますが、そんなキースのスタイルがうまく生かされたのがフュージョン風の16ビートが心地良い「Hot Stuff」なのかなと思います。このアルバムなかなか深いと思いますが、最初に聴くよりはここまでの過程を聴いたうえで聴くとカッコ良さの発見があるんじゃないかなと思います。なお、このアルバムでは最初はセッションミュージシャンとして参加していたロン・ウッドですが、後に正式加入します。個人的にロン・ウッドに感じるのはブライアン・ジョーンズほど個性的ではなく、ミック・テイラーのようなリードギタリスト的でもないんですが、ストーンズの要であるキースとチャーリーをサポートする縁の下の力持ちだと思っています。通常バンドアンサンブルでは縁の下の力持ちというとベースになると思うですが、ビル・ワイマンはあまりにも自由過ぎる印象があるので(ベースのフレーズも含め)彼は縁の下にはいない気がします(笑)

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